ABOUT CARE 前立腺癌

前立腺癌とは

前立腺は男性にしかない臓器で、膀胱の下にあり尿道を囲んでいます。この前立腺に発生する腺癌を「前立腺癌」と呼びます。特に50歳以上の男性で発症しやすく、年齢とともに罹患率が増加します。

前立腺癌は初期に症状がほとんどなく、進行すると排尿障害や血尿、骨転移による痛みなどが現れることがあります。

前立腺癌の検査方法

1. PSA検査(前立腺特異抗原検査)

血液中のPSA値を測定し、前立腺の異常を早期に発見します。一般的な基準値は4.0ng/mL以下ですが、年齢別に基準値が異なります。

  • 50~64歳:3.0ng/mL以下
  • 65~69歳:3.5ng/mL以下
  • 70歳以上:4.0ng/mL以下

PSAは前立腺肥大症や前立腺炎などの良性疾患でも上昇するため、異常値が出ても必ずしも癌とは限りません。

2. 直腸診

医師が指を肛門から挿入し、前立腺の硬さや形状の異常を触診で確認します。

3. 画像検査

  • MRI検査:前立腺内の腫瘍の位置や広がりを詳しく調べます。
  • CT検査・骨シンチグラフィ:癌の転移の有無を評価します。

4. 前立腺生検

前立腺から組織を採取し、顕微鏡で癌細胞の有無を確認します。これが確定診断となります。

病期の確定

画像検査と生検の結果をもとに、癌の進行度(病期)が決定されます。病期は治療方針を決める重要な指標です。