ABOUT CARE 高血圧症

高血圧は良く聞く疾患名ですが、実は奥の深い疾患です。高血圧症は初期から症状が出ることはほぼありませんが、放置すると全身の臓器に影響が出ることで様々な症状が出てきます。 高血圧は、本態性高血圧と二次性高血圧症に分類されます。一般的な「高血圧」は本態性高血圧で、高血圧症の人のうち10%から20%が血圧上昇の原因がある二次性高血圧症と考えられています。診断には血液検査や尿検査などを行います。また原因によって画像検査など追加検査を行います。関連する検査の心臓超音波(心エコー)、頸部血管エコー、腹部エコー(腎動脈エコー)は当院にて検査可能です。

減量・減塩・禁煙などの生活改善を行い、必要に応じて薬物療法を行います。高血圧症の可能性を健診などで指摘された場合にはお気軽にご相談ください。

二次性高血圧症の原因

● 腎実質性高血圧

  • 腎臓病、糖尿病、膠原病などの基礎疾患を原因に腎障害をきたしている際に、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症、多発性嚢胞腎によって、腎臓実質(腎血管以外の腎臓)の障害を来たし高血圧になることがあります。
  • 二次性高血圧のなかでは最も頻度の高く、全高血圧の2〜5%を占めます。

● 腎血管性高血圧

  • 腎動脈の狭窄(原因は動脈硬化、線維筋性異形成、解離性大動脈瘤、褐色細胞腫、転移性腫瘍など)により、腎臓からレニンというホルモンが分泌され、末梢血管収縮や、血中のカリウムを排泄し、ナトリウムを保持させる作用のあるアンジオテンシンⅡが産生され血圧が上昇します。
  • 腎血管性高血圧症は全高血圧患者の1%を占めるとされており、あらゆる年齢で発症する可能性があります。

● 原発性アルドステロン症

  • 副腎から昇圧作用のあるアルドステロンと呼ばれるホルモンが分泌される病気です。血管傷害が進行して、脳卒中や心不全、腎不全の発症リスクが高まります。
  • 全高血圧の10%程度

● 睡眠時無呼吸症候群

  • 睡眠時に低酸素状態にさらされて血圧上昇につながる。

● 褐色細胞腫

  • 交感神経に働きかけるホルモンであるカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)の産生能を有する腫瘍で高血圧を来たします。主に、腎臓の上に位置する副腎の髄質から発生しますが、まれに副腎の外(頸部・胸部・膀胱付近などの傍神経節)に発生することもあります。
  • 全高血圧の0.1%-0.2%

● クッシング症候群

  • 血圧を上げるホルモン(コルチゾール)が過剰に作られる。
  • 全高血圧の0.1%以下

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